一人暮らしの寂しさを吹き飛ばしてくれる出会い
サラリーマンは上京するときは家を借りなければならない。
同じ場所に長く住むと大家さんとの関係も深まる。
日中工場で働いていて雨の日に服が外にぶら下がっていると、大家さんが率先して私たちの服を取り込むのを手伝ってくれた。
とても心温まる気持ちになり出稼ぎ労働者を支え助けてくれた大家さんにとても感謝している。
家を借りて大家さんと交流する中で最も心温まるのは家賃の減額ではなく、このような支えとなり心を温めてくれること。
感じられる幸福と喜びは家賃を減額または免除するよりもはるかに意味がある。
春節前の残業で帰りの電車の切符を事前に買う時間がなく仕事が終わって切符を予約しようと思ったらチケットは完売。
お正月は別の場所で過ごすことに。
両親とはよく電話はするがやはり別の場所で一人で過ごす大晦日は寂しいもの。
どうしたらいいのか分からなかった私はベッドに横になって瞑想していた。
突然ノックがあり私はすぐにドアを開けようと立ち上がった。
ドアを開けると大家さんが熱い餃子の鍋を持って立っていた。
彼女は私に餃子のプレートを作ってくれたので中国の旧正月のお祝いの雰囲気も感じることができる。
この瞬間私の心は特に暖かくなった。
大家さんが私のことを考えてくれていた、興奮して何を言えばいいのかわからなくなった。
大家さんは私が彼女の子供たちと同じくらいの年齢だと話し始めた。
子供たちの経験から一人で外で仕事をするのは簡単ではないことを知っていた。
些細なことだが私にはこれ異常ない喜びを感じた。大家さんのこの行動は本当に私の心を暖かくし私の心から寂しさを追い払った。
その後家を離れ再びお会いした大家さん。
ご夫婦は優しくて礼儀正しく大家さんは今でも眼鏡をかけている。
大家さんからもらった白い斑点のある赤い薄手のジャケット、着ると愛嬌のある笑顔をいつも思い出すことができた。
良いことはいつでも私たちの心を温め、悪いことは時がたつにつれてやがて心から消えていく。
私は今でもすばらしい人柄の人々に会い大家さんを思い出す。とても温かい気持ちにさせてくれる。